2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

南史演義 巻1-1

第一巻 晋室 将に亡びんとして廊廟乱れ 宋家 運に応じて帝王興る 晋の太興元年(280)、武帝司馬炎によって中国は統一され、三国時代は終わりを告げる。しかしその平和な世もつかの間、武帝の死後、後を継いだ恵帝は国事を顧みず、その妃賈后がさらに政治を…

南史演義(0)

演義とは、中国の白話小説の一種で、歴史を題材とした小説をいいます。日本では『三国志演義』くらいしか知られていませんが、中国には四千年の歴史があるわけで、その長さに応じるように実は非常に数多くの演義が作られています。一部『封神演義』、『隋唐…

白髪三千丈

秋浦歌十七首・其十五 李白 白髪三千丈 白髪 三千丈 縁愁似箇長 愁ひに縁(よ)りて箇(かく)の似(ごと)く長し 不知明鏡裏 知らず 明鏡の裏(うち) 何処得秋霜 何れの処よりか秋霜を得たる 我が白髪は三千丈、愁いのためにこのように長くなってしまった…

「乱世の姦雄」曹操

今回は曹操について少し述べてみたいと思います。 小説『三国志演義』において、魏の曹操は「乱世の姦雄」と呼ばれ、一般に悪役として描かれています。 この語は、若かりし頃の曹操が、許劭という人物に「君は治世の能臣、乱世の姦雄だ」と評されたことに基…