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政は正なり

論語

 今から2500年ほど前、中国は春秋・戦国時代という戦乱のただ中にありました。そのような社会情勢にあって、生きるとは何か、国家とはどうあるべきか、といったことなどを考えるさまざまな学問が起こってきます。そしてその結果、中国は諸子百家の時代を迎えます。

  諸子百家の中で最大の学派となったのは儒家です。

  孔子を始祖とするその学派は漢代には国学とされ、以降、中国のみならず朝鮮・日本においても非常に長きにわたって学問の中心とされてきました。そしてそれは現代にも強く根付いています。その孔子の言行をまとめたものが『論語』です。

 

 ということで『論語』の話もこれからは少しずつ載せていきたいと思います。

 

 『論語』子路篇

子曰く、「其の身正しければ、令せざれども行はれ、其の身正しからざれば、令すと雖も従はず」と。


孔子は言われた、「自分の身が正しければ、命令しなくとも行われるが、自分の身が正しくなければ、命令したところで従わない」と。)

 上に立つ者の心構えをいう言葉です。上に立つ人間が正しいことを行いさえすれば、何も言わなくとも下はそれにならい、従うはずだといいます。逆に上に立つ人間が正しくなければ、いくら言っても下の者は従わないということです。

 

 これに関連してもう一つ。

論語』顔淵篇

季康子 政を孔子に問ふ。孔子(こた)へて曰く、「政は正なり。子 帥(ひき)ゐて正しければ、孰(たれ)か敢て正からざらんや」と。


(季康子が政治について孔子に尋ねた。孔子は答えて言われた、「政とは正である。あなたが率先して正しいことをすれば、誰が正しくないことをするだろうか」と。)

 この「政は正なり」という言葉に、孔子の考える政治のあり方というものがよく表れているでしょう。