南史演義 巻4-10
桓玄は足の速い船に乗って、西のかた江陵へと敗走した。郭銓(かくせん)は陣前で劉毅(りゅうき)に降った。殷仲文(いんちゅうぶん)は、はじめ桓玄に従って逃走したが、道中で引き返し、巴陵(はりょう)で何皇后と王皇后を迎え、二皇后を奉じて都建康へ向かった。劉裕はその罪を赦して不問にした。
続きを読む酒を把りて月に問ふ
把酒問月 酒を把(と)りて月に問ふ 李白
続きを読む
青天有月来幾時 青天 月有りて来(このか)た幾時ぞ
我今停杯一問之 我 今 杯を停めて一たび之に問ふ
人攀明月不可得 人 明月を攀(よ)づるも得(う)べからず
月行却与人相随 月行 却(かえ)って人と相ひ随ふ
皎如飛鏡臨丹闕 皎として飛鏡の丹闕(たんけつ)に臨むが如く
緑煙滅尽清輝発 緑煙 滅し尽くして 清輝 発す
但見宵従海上来 但だ見る 宵に海上より来たるを
寧知暁向雲間没 寧(なん)ぞ知らん 暁に雲間に向ひて没するを
白兔擣薬秋復春 白兔 薬を擣(つ)きて 秋 復た春
姮娥孤棲与誰隣 姮娥(こうが) 孤(ひと)り棲みて 誰と隣ならん
今人不見古時月 今の人 古時の月を見ず
今月曽経照古人 今の月 曽経(かつ)て古人を照らす
古人今人若流水 古人今人 流水の若く
共看明月皆如此 共に明月を看ること 皆 此(かく)の如し
唯願当歌対酒時 唯だ願ふ 歌に当たり酒に対するの時
月光長照金樽裏 月光 長(とこし)へに金樽の裏(うち)を照らさんことを